ドバイの教育費の全体像 — 家族移住で最初に試算すべき固定費
家族でのドバイ移住で、試算を最初に狂わせるのは教育費です。 ドバイの外国人家庭にとって、学費は「選ぶ費用」ではなく避けられない固定費だからです。その構造を整理します。
(パーム・ジュメイラ周辺の住宅エリア/2026年・現地撮影)
まず構造を理解する — 学費は「選択」ではない
ドバイの公立校は基本的に自国民向けの制度で、外国人家庭の子どもは私立のインターナショナルスクールが前提になります。 日本で「公立か私立か」と考えていた費目が、移住した瞬間に家賃と並ぶ固定費へ変わります。ここを見落とした試算は初年度から崩れます。
カリキュラムは「費用の型」でもある
英国式・米国式・IBの違いは、進路の話であると同時に費用の話でもあります。系統ごとに学年の区切りや追加費目が変わるためです。 進路面での選び方は家族移住の記事に譲り、ここでは費用の骨格に集中します。
学費以外に、必ず出ていくもの
学費だけで見積もると実額とずれます。少なくとも次は最初から表に入れてください。
| 費目 | 性質 | 注意点 |
|---|---|---|
| 出願料・入学金 | 一時費用 | 併願すると学校数分かかる |
| 教材・端末・制服 | 毎年 | 学年が上がると内容が変わる |
| スクールバス | 毎月 | 住まいと学校の距離で変動 |
| 課外活動・遠足 | 随時 | 参加前提の行事もある |
| 年次の学費改定 | 毎年 | 据え置きを前提にしない |
見落とされやすい構造: 学費は一般に学年が上がるほど高くなり、さらに年次の改定が重なります。初年度の見積りだけで判断すると、数年後に想定とずれます。兄弟がいる場合はこの増加が人数分かかることも、必ず試算に織り込んでください。
学校選びは「評判」ではなく公開情報と見学で
ドバイの私立学校はKHDA(教育監督機関)の監督下にあり、学校ごとの評価が公開されています。SNSの評判よりも、公開ディレクトリで対象校を絞るほうが速く、確かです。 そのうえで見学へ。判断材料はパンフレットではなく、廊下の空気と通学動線です。
試算の型 — 同じ表に並べる
移住の損得は、片側だけ見ても分かりません。税負担が軽くなる分と、新しく発生する固定費を、必ず同じ表に並べるのが唯一の型です。
| 並べるもの | 中身 |
|---|---|
| 減る側 | 日本で払っていた税・社会保険料 |
| 増える側 | 住居費・医療保険・教育費(子の人数分) |
| 一時費用 | 引越し・ビザ・入学関連・車両 |
教育費は「増える側」の中でも人数と年数で膨らみます。生活費全体の組み立ては生活費の記事を、税務上の個別判断は税理士に確認してください。
よくある質問
Q. 学費は具体的にいくらですか? 学校とカリキュラム、学年で幅が大きく、年次改定もあるため、金額は検討時点の各校の公表資料で確認してください。候補校のレンジを同じ形式で並べる作業はお手伝いします。
Q. 日本人学校という選択肢はどうですか? 滞在予定年数と帰国後の進路によっては有力な選択肢です。低学年のうちは日本カリキュラムを維持し、途中で切り替える家庭もあります。
Q. 子どもが複数いる場合、何から決めるべきですか? 上の子の学年から決めるのが定石です。進級と受験の接続が最も制約になるのは上の子で、住むエリアも通学動線から絞られます。
教育費は、移住の可否を左右する最大の変数です。だからこそ最初に置きます。 ご家庭の条件での試算の組み立ては無料相談で、学校見学を含む現地確認は視察プログラムでお手伝いします。
※本記事は一般的な情報提供です。学費・制度は学校および時期により変わります。税務の個別判断は資格を有する税理士にご確認ください。
出典・参考
- ・https://web.khda.gov.ae/en/Education-Directory/schools(KHDA(ドバイ私立学校の監督機関)学校ディレクトリ)
- ・(公開前に学費レンジの時点データを追記)
